自然に学ぶ研究通信

研究員奮闘記

「しやすい」を考える の巻 2025.05.23

仕事でも日々の生活においても、しにくいは、ほとほと ストレスになりますよね。
そんな私の心にしみた一冊、下地寛也(しもじ かんや)さん著『「しやすい」の作りかた』を紹介させてください。

この本では、「しやすい」を作るには目的を意識して分けること、
そしてその分け方も状況に応じて見直しや更新が必要であることが語られています。 

  • ■ごみ箱という名の一時保管庫の活用

パソコンのごみ箱は基本、削除しても一時的に残り、
あとから取り出すことができますよね。
この「バッファー機能」を応用して、
例えば、服の仕分けに使うとよいとのこと。
「捨てるつもりボックス」を設けることで、
服の断捨離ハードルが下がり、収納がスッキリして、
必要な服を探しやすくなるというものです。
  

 ■固定観念は「しやすい」の思考放棄の元になりがち

縄文時代初期の土器は底が尖った「尖底土器」で、
土に刺して使っていたそうです。
ですが「面倒だな」と気づいて平らな底の
「平底土器」に変わるまで、なんと約4000年もかかったとか(諸説あり)。
「これが当たり前」と思い込んでいると、
不便さに気づけなくなるのかもしれません。

 ■あえて分けないというパターン

販売用のチューリップ球根を積んだトラックが横転し、
どの球根が何色に咲くか分からない状態に。
そこで訳アリ球根として販売したところ、
SNSで話題になり、50万個が即完売したそうです。
「分ける」と安心感、「分けない」とワクワク感が得られる。
考え方ひとつですね。

 今回は雑学的な3つの内容を紹介しましたが、本書はもっと仕事に活かせる内容が盛りだくさんで面白いんです。著者はコクヨ株式会社に勤める、四姉妹のパパさん。日々「しやすい」の研究が癖で、自分だけでなく、他人の「しやすい」にも目を配る人柄の良さがにじみ出た心地の良い本です。ご興味あればぜひ手に取ってみてくださいね。